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性同一性障害とはどんな障害なのか?

 

近年、一般的に認知され始めた事の一つに、性同一性障害というのがあります。

 

人間が自分の性別を自覚する最大の根拠は、肉体的な特徴である性器の違いです。自分の性別を自覚しはじめる年頃は2〜3歳頃からといわれており、親との入浴中に性器に関心を持ち親との異同を知り、自分がどちらの性に属するかを知ります。

 

また無意識的には、それ以前から服装や髪型、親などの周囲の接し方や働きかけなどによって、自分の性を刷り込まれていると考えられています。そのような中で「男らしさ・女らしさ」を段々と意識するようになり、男性あるいは女性としての振る舞い方を身に付けていきます。

 

しかし中には、「肉体的な性別と心理的に自覚する性別」とが、一致させることが出来ない場合があります。それが性同一性障害です。

 

 

性同一性障害の心理とは?

 

例えば、肉体的には自分が男であると分かっているのに、男の子がするような遊びよりもままごとのような女の子の遊びの方が好きで、服装も女の子の服を好みます。幼いころは自分が男である事に、違和感や不快感を多少感じる程度ですが、思春期になると男性を性的な対象として見るようになり、「自分は本当は女で肉体が間違っている」というように確信していきます。

 

このように性同一性障害とは、自分の肉体は男(女)だが、本当は女(男)ではないかと深刻に悩む状態であり、「生物学的な性」と「意識しての性」が食い違ってしまっている状態の事をいいます。

 

ジェンダー

生物学的な概念である性に対して、社会的・文化的に作られた性意識や性別、性差などをジェンダーといいます。社会的な通念としての「男らしさ」「女らしさ」はその例です。性同一性障害は、肉体的な性とジェンダーの乖離として捉えることもでき、ジェンダー障害とも呼ばれます。

 

性同一性障害の人達の悩み

 

性同一性障害の人は、生きていく上で多くの困難を背負う事になります。周囲は当然、生物学的な性(見た目)でしか見ないので、それに合わせようと無理をします。

 

「本当は女の子の服装をしたいのに、男の服装をしなければならない」「男の遊びや男の振る舞いをしたり、男口調などをしなければならない」といったストレスを日々抱え、大きな苦痛をもたらします。しかし意識としての女性の部分がつい出てしまい、その事でイジメられることもあります。

 

またカミングアウトする事で、親に怒られたり嫌われたりすることも多く、社会の差別や偏見にさらされたりもします。

 

社会が認め始めた性同一性障害

 

近年になりようやく、性同一性障害が精神障害の一つとして位置づけられた事で、社会的にも昔ほどの差別は無くなりました。

 

また性同一性障害の一つの解決手段として、意識上の性に合わせて肉体を変える手術(性転換手術)が公に認められるようになった事など、性同一性障害に苦しむ人達の解消する道が開けてきました。

 

性同一性障害の診断基準

※米国精神医学会の診断マニュアル(DSM-W)に基づいています。

  1. 反対の性に対する強く持続的な同一感(反対の性になりたいと繰り返し主張したり、反対の性の役割をとりたいと望む)
  2. 自分の性に対する持続的な不快感、又はその性の役割についての不適切感(自分の性器や性的特徴を嫌悪する)
  3. その障害自体は、身体的に半陰陽を伴ったものではない。
  4. その障害は臨床的に著しい苦痛または、社会的、職業的、他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

 


 

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