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思考障害(精神障害)は誰にでも発症する

 

ヒトには「意識、知能、記憶、感情、思考、行動」といった精神機能がありますが、思考障害とはその中でも「思考部分の障害」であり、一つを患うと非常に高い確率で他の精神機能にも影響を及ぼす事から、総合して精神障害や精神病という表現もされています。思考障害(精神障害)と診断されると精神障害者と呼ばれます。

 

思考障害(精神障害)は統合失調症、うつ病、双極性障害、パニック障害、性機能障害、また物質関連障害など様々な病状が現れます。

 

 

決定的な原因が解明されない

現在の医学において思考障害(精神障害)は、先天性・後天性いずれも脳の機能に何らかの障害が起きたという事が解っているだけで、「何がどうしてそうなったのか」という決定的な原因を解明する事は出来ていません。

 

また後天性の場合は、髄膜炎や内分泌疾患などの身体的疾患、薬物、アルコールやカフェインの過剰摂取、ストレス、脳への衝撃など、様々な要因が考えられているだけの状態となっています。その為、明確な治療法というのも確立されておらず、現在の精神科で処方されている薬は症状の緩和程度で、精神障害そのものを完治する能力はありません。

 

精神障害はいつ誰が発症しても、全く不思議な事ではありません。また「良くなったり悪くなったりを繰り返す」「どんどん酷くなっていく」「ある日突然、自然に治る」といった事があり、全く読めない病気なんです。

 

思考障害(精神障害)は3つに分けられている

 

思考障害(精神障害)は「思考過程の異常」「思考内容の異常」「思考の表現の異常」という、3つ異常に分けられています。しかしこの3つの異常は相互に深く関連しあっているため、一つだけを切り離して考える事もまたは難しいとされています。

 

思考過程の異常

「思考過程の異常」とは、考える道筋や脈絡そのものに障害が起きてしまっている状態の事を言います。以下のようなものがあります。

 

思考途絶

考えている途中に、突然内容を忘れたり考えが止まってしまう。

 

思考制止

考える力がなく、思考が進まない。

 

思考散乱及び滅裂思考

思考がまとまらない。言っている事も支離滅裂になっている。

 

思考保続

一旦考えたことが、その後の思考にも繰り返し現れる。

 

思考迂遠

結論を導き出すまでに脱線し時間がかかる。

 

観念奔逸

考えが次々と湧き出してくる。しかし考えの筋道は表面的には繋がっているものの、すぐに本筋からそれてしまう。早口で多弁。自覚的に苦痛だとは感じない。

 

思考内容の異常

思考内容の異常とは、現実からかけ離れている思考、つまり妄想している状態の事を言い、被害妄想や誇大妄想、貧困妄想など様々な妄想があります。
妄想に関しては、「想像、空想、幻想、妄想、夢想、理想の違いってなんだろう?」でも触れています。

 

思考の表現の異常

思考の表現の異常は「〜しなくてはいけない」というように、自分自身を追い込む「強迫性観念」「支配観念」の状態です。

 

精神障害者に対する偏見と差別問題

 

昔から障害者に対する差別と偏見はありますが、精神障害者は身体や知的障害者と比べても、未だに強い偏見と差別があります。「精神障害は恥」「精神障害は何をするかわならない」「危険」という概念から、「精神病患者を外に出してはいけない」という法律もあり(精神病者監護法)、私宅監禁を国が推奨していた時代もあります。

 

精神障害者が特に強い差別と偏見を受けるのには、身体障害や知的障害と違って、一見障害を持っているという印象がない事や、精神疾患は「単なるは甘え」、「異常者」という風に捉えられている部分が大きく、それが根深く社会に浸透されているからです。

 

そのため精神障害者の方達は就職も難しく、障害を持っている事を隠して生活するなど社会から不利益を受けています。中には自ら精神障害者手帳を失効させる例もあります。また親自身も偏見を持っている場合、子供の精神障害を知られたくないという理由で、世間から遠ざけてしまっています。

 

 

精神病院での閉鎖病棟

 

精神病院では、精神病患者を独房のようなところへ隔離します。これを閉鎖病棟といいますが、隔離となる基準は深刻な病状の場合の他に、「入退院を繰り返している場合」「親からの要望」「事件を起こした場合や疑いがある場合」「地域や住民、国からの要望」など様々です。

 

精神疾患では一時的に外部から遮断して治療に専念する必要もあります。しかし問題なのは治療が目的ではなく、「社会の悪」というレッテルを貼り隔離する事を指しています。実際に隔離されると、治療をほどこすというような事は無く、一生をそこで過ごさせるケースもあります。

 

精神障害者に対する偏見と差別はなくならない

 

残念ながら現代において精神障害を含む全ての障害に対する偏見を無くすことは出来ません。昔ほどではないにせよ、まだまだ社会全体が障害に対しての理解が低いためです。また精神障害者が事件を起こすと、TVやニュースでもこぞって取り上げる傾向があり、これが精神障害者のイメージを悪くしている要因でもあります。

 

実際には健常者が起こす凶悪事件と精神障害者が起こす凶悪事件とでは、割合は圧倒的に健常者の方が多いのです。でもその事実は伏せられ、いかにも「精神障害=異常者」という風潮でマスコミは取り上げていきます。利益を追求するマスコミのあり方には大きな問題がありますが、マスコミだけではなく国自体がそういう風に操作をしている事も実際にあるのです。

 

精神障害はどんな症状なのかを何も知らない人達にとっては、その行動や言動などで確かに恐怖や不安を感じてしまう事もあります。しかし健常者もどういう症状なのかを少しでも理解するべきだと思います。

 

『無知は偏見を生み、偏見は差別を育てる』です。精神障害は、いつ誰がなってもおかしくない病気です。「私は大丈夫!」ということなどはありません。

 


 

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