マインドコントロールの概要と心理、方法、解放について

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マインドコントロールとは?

 

マインドコントロールとはそこに強制はなく、さも自分の意思で選択したかのように、あらかじめ決められた結論へと誘導する技術や行為の事を指します。

 

マインドコントロールという理論は1970年代のアメリカが発祥で、当時アメリカでは「カルト教団」が出現し始めており、信者たちの入信のプロセスを心理学者らが調べてゆくうちに、本人の自由な意思で入ったのではなく、外部からの影響力によって入信させられたのではないかという仮説が生まれたのが始まりです。

 

日本では1995年に日本中を震撼させたオウム事件によって、「マインドコントロール」という名が一気に広まりました。最近では何人かの芸能人がマインドコントロールをされている、あるいはされていたといった事も話題になっています。

 

<洗脳との違いについて>

 

洗脳は、思想や主義を根本的に変えさせていきます。その手法は物理的暴力や精神的圧迫などの強制力を伴います。

 

マインドコントロールの場合には、明らかにそれと解る強制的な力を自覚する事が無く、ありふれた状況によって始まります。また社会心理学的なテクニックの要素が強いです。

 

人は日々相手の心や行動を動かそうとあれやこれやと行動しています。家庭のしつけや学校教育、日常のあいさつや会話、手紙を書く、プレゼントを贈る、また説教や説得、依頼、愛の告白、泣き落とし、TVCMなどなど・・・。実に様々な方法が用いられており、これらは日常的に行われています。

 

これらの行為は決して悪い事ではありません。なぜなら人が人の心を動かそうと思うことは自然な事だからです。しかしマインドコントロールというのは、誰もが持つ人間の心理に巧みに働きかけ尚且つ操作していくので、意図的に対象者を一定の結論に誘導することが出来ます。

 

一度マインドコントロールをされてしまうと、本当の自分らしさや自分自身の意志を失い、思いのままに操られてしまうので倫理的に許されない行為です。

 

 

マインドコントロールに利用される人間の心理

 

マインドコントロールは誰もが持つ人間の心理を利用していくので、最近では何もカルト教団だけではなく、悪徳商法やマルチ商法、自己啓発セミナーの類などにおいても、同様の手法が導入されマニュアル化されているものもあります。マインドコントロールで働きかける人間心理には以下の心理があります。

 

好意の返報性

人というのは相手から好意を受けると、その好意に応えたくなる心理があります。この心理を利用して、勧誘側から讃美の言葉や手書きの手紙などによって、被勧誘者へ向けて好意が繰り返し示されると、その好意に応えたくなっていきます。

 

心理的抵抗を低くする(ローボールテクニック)

強い押し売りや突然の勧誘よりも、「お時間はありますか?」「こちらはお金がかかりません」など、一歩引いた姿勢で誘われると心理的抵抗が薄くなっていきます。このような心理を利用した勧誘テクニックのことを、まず受け取りやすい低いボールを投げることから、ローボールテクニックと呼ばれたりします。初めは低いのですが徐々に高くなっていきます。

 

権威性を利用する

多くの人というのは権威に弱いです。勧誘者と著名人との関係を強調されることで、人間は心理的にその相手や団体を信用しやすくなります。よくあるのは商品の広告塔として芸能人が起用されています。「あの芸能人が使っているなら」と心を動かされる方は多いはずです。
またカルトや悪徳商法でも一押しとして、著名人と一緒に写っている写真をよく使っています。心が揺れ動いている時に合成か本物かの見分けはつきにくいものです。

 

希少性を利用する

「限定○○個!」「期間限定!」「あなただけにプレゼント!」など、数量や期間・対象を限られることによって人の心理は惹きつけられます。カルトやマルチでも、「あなたは選ばれた人です」なんて言われたら、意志の弱い人はすぐにハメられてしまうでしょう。

 

関与の一貫性

人は「つじつまの合う人間でいたい」という心理を持っています。これを一貫性の原理と言い、自分が関わった事は最後までやってみようという心理状態になります。
例えば、「無料でもらったものだから使ってみよう」「時間をかけて最後まで話を聞いたからやってみようかな」とこのように思う事を関与の一貫性といいます。

 

知覚のコントラストを利用する

人は対照的な刺激を受けると、知覚や認識に対比効果が出ます。これを「知覚のコントラスト」といいます。高級店で高価な値札を見た後に、普段行く安価な店でいつもは手が出ない商品でも、安く感じられてしまうという人間の心理です。

 

カルト教団などでは勧誘対象者に、世の中の暗い面を過剰に強調した映像などを見せることで、一時的に絶望的な心理に追い込みます。しかし救いの手として教団の思想を聞いたり、教祖などに会ったりするとどういうわけか輝いて見えてしまいます。

 

恐怖心を利用する

恐怖心も人間の持つ心理です。特にカルト教団ではよく行われます。恐怖心を煽る事で、教団から離れられないようにしていきます。

 

マインドコントロールの主な方法

 

マインドコントロールには様々方法があります。どの方法においても、基本的にはある特定の目的に向かうように、『思いこませ、考えさせ、行動するべく誘導』していきます。

 

情に付け入る方法

情に付け入るとはいわゆる泣き落としです。この手法を取る事でターゲットの情に付け入ります。最近では振り込め詐欺が有名です。またカルト系でも教祖の苦難の道を語り、最後に泣いてみせるなどがあります。

 

グループ行動させる

布教活動や訪問販売などの人達を見ていると、少人数のグループで行動している事があります。これはグループで行動させることによって「関与の一貫性」が生まれます。長く行動させることでより離れられなくなっていきます。

 

しつけ(教育)をしていく

躾(教育)はマインドコントロールにおいて最も顕著な方法です。過剰ともいえるほどの躾を「アメとムチ」で繰り返していく事で、常識や個人的価値観、良心や善悪感までもが失われてしまうことがあります。こうなってしまうと他と変だという事も分からなくなり、ただただ言われるがままの精神状態となっていきます。

 

洗脳的手法

マインドコントロールでは基本的に、あたかも自分の意志で行動しているように誘導していくのですが、時として強制的な方法を取る事もあります。カルト系などでは特にその手法は多いです。

 

孤独や極度の不眠や疲労、薬物や栄養失調等を強制的に与え、一時的な精神機能や思考能力の低下状態を引き起こさせます。その際に教団の行動規範や思想を、叩き込んでいくのです。これらは、マインドコントロールの効果を高めるといわれており、完全に権威者が全てと思いこんでしまいます。

 

 

マインドコントロールからの解放

 

マインドコントロール状態にある人は指導者の教えに対して、一切の疑問を持たないように厳しく教育されており、また外部の事を考えないように指導されています。つまり自分の意思が無い、いわゆる思考停止ともいえる状態になっています。ですから批判などの声を聞いても一切疑問に思いません。このような状態からマインドコントロールの解放は非常に困難を極めます。

 

一番の対処法としては行動をコントロールする個人または団体から引き離し、与えられた条件付け行動を規制して通常の日常生活をさせていきます。現実世界の生活を通して、徐々に自分で考えさせるように仕向け行動させていく方法が最もな手段です。

 

またコントロールされた人間が過剰な拒絶行動を示さないように、真っ向から否定するような事はせず、関係のない当り障りのない会話をしていくことで、信頼関係を築いていくことが重要です。

 

コントロールされた側は、コントロール側にかなりの依存がある場合がほとんどなので、早期に解決するものではなく非常に時間がかかります。上手く解放されたとしても、無気力感や情緒不安定などの「後遺症」を残す場合があります。これは、コントロールされている時間が長ければ長いほど、回復にも時間がかかっていきます。

 

マインドコントロールの応用と問題点

 

マインドコントロールは相手の人生を狂わせ、非常に悪質な方法であることは散々語ってきましたが、近年では、自己暗示の一つとして能力開発への応用や、犯罪抑止やタバコやアルコールの依存、薬物依存の治療などに効果的として用いられることもあります。

 

しかし、マインドコントロールの本質は人が人の心を操作する手法であるため、倫理面での問題が大きく慎重論が多いのも事実です。

 

マインドコントロールのまとめ

 

マインドコントロールは人が人の心を巧みに操作するという本質を悪用し、多くのカルト宗教団体をはじめ、悪徳商法やマルチビジネスなどでも悪用されています。これらは数々の事件にもなっており今では社会問題にも発展しています。

 

マインドコントロールの恐ろしいところは、誰もが簡単にかかってしまう可能性があり、また誰でも簡単な知識を学べば逆にかける側にもなれるという非常に恐ろしいものです。

 

「私は大丈夫」と安易な気持ちでは自分の身は守れません。マインドコントロールをされないためにも、甘い言葉には乗らず強い意志を持つこと。また日々のストレスなどで心が弱っている時は、付け込まれやすくなっているので、いつも心を健康にしておくことも重要な防衛手段です。

 


 

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